解像度の話をしよう。|日本の インスタグラマー コミュニティ IGersJP
※下記はえんぞうのiPhonecameraapporgより転載しています。※
そういえば主催しているMustagramで展示会をしたりプリントしたりする時に、基本データで入稿してもらってるんだけども、毎回解像度の話題が出るので、ざっと説明しておきたいと思う。
何気にえんぞうは印刷屋出身だったりしてDTPエキスパートという資格を持ってたりするんだぜ。
■加法混色と減法混色の話
先ず最初に色の話をしておく。よく画面で見た結果と印刷結果が違うと喚く向きがあるが、申し訳ないがそれは当然のことなのだ。
それは吉野家に行ってハンバーガーが出てこないのを怒ってるのとそう変わらないんである。
色というのは光である。
我々が見ている色というのは光を直接見ているか、或いは光があるものにぶつかってそれが反射しているものを見ている。
例えばリンゴが赤いのは、自然光がリンゴの表面に当たって、自然光のうち赤以外の要素がリンゴの表面に吸収されて、赤だけが跳ね返ってくるから赤く見えている、という事なんである。同様に印刷の場合は自然光が印刷箇所に当たって跳ね返ってきたものを色として我々は認識している。
だから反射したもんがどういう色に見えるのかを話題にするなら、それは減法混色のレイヤーの話なのであって、つまり写真や印刷物は減法混色の世界の物語なのだ。
逆にディスプレイというのはそのものが発光しているので反射しているのではない。ディスプレイ上でどういう色に見えるのかを操作しているのは加法混色のレイヤーの話なのであって、この場合は加法混色という世界の物語になるんである。
因みにというか当然のことだが、発色できる領域というのは加法混色の方が広い。だから画面で見るよりも印刷物を見たほうが色の鮮やかさが劣るのである。
なので一般的には最終の出力機の印刷結果と、画面上で見える色が近くなるように、キャリブレーションという作業をモニター側に行うのだが、素人の場合そんなことはしないだろうし、最終出力機のプロファイルを自宅PCなりiPhoneなりにぶち込むことは多分無理だ。
だから、正味な話画面上で見た結果と出力結果が異なる現象については諦めるのが賢い。
尚本物志向の素人以上の向きは自宅に出力機を配備してなんちゃってキャリブレーションから本格キャリブレーションまで執り行う場合があるが、それは好き好きだから任せたいと思う。
■解像度の話
というわけで画面上と印刷物の話をここでも引き継ぐ必要がある。
画面に関しては簡単で、単位はピクセルである。これはどのディスプレイであってもピクセルはピクセルなので変わらない。
しかしここからが問題なんである。
じゃあ1ピクセルは何ミリなのか、という話である。
これもまた、一風堂に行って蒙古タンメンが出てこないレベルの話なのである。
それは1ピクセルが何ミリの画面で見ているのか、または1ピクセルが何ミリで出力できる出力機で出力するのか、に依って変わるからである。
ミリに換算する場合は画面ではなく一般的に最終出力物の定義に置き換えて解釈するほかない。
印刷物の場合はだいたい350dpiという解像度である。見ての通りピクセルという単位はここに存在しない。
写真プリントの場合はだいたい300dpiという解像度である。
これを無理やりピクセルに換算すると、何ピクセルなら鑑賞に耐えうるクオリティで出せるのか、が分かる。
一般的なプリントサイズだと、1600×1200ピクセルくらい必要。(ピクセルをかけ合わせて200万になればいい。
ちなみに4Wとか6Wくらいに伸ばすならピクセルを掛けて500万とかになればいい。
賢くなったかな?
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